長年ここ人吉で帽子一筋につとめきました。
水害で何度も被害に合ったり移転を繰り返しながらも
地域の皆さまのため様々な品を取り揃えご要望に応えられるようお客様と対話しながら
気に入っていただけるものをさがしてきました。
これからもここで買えてよかったと思っていただける店でありたいと考えています。
戦後引き上げてきた前店主が、戦友に勧められて、軒先を借りて売り始めたのが最初といわれています。品物を並べるとすぐに売り切れ、少しづつ売り場を広げ人吉市九日町に本格的に店を構えます。
ここが、最初の店舗となり、地域に根付く店の基礎が出来上がりました。
そこへ、知り合いの紹介で勤め始めたのが現店主です。仕入れ、営業、販売、経理すべてを任され、やがて店を引き継ぐことになり現在に至ります。引き継ぐ以前から既に刺繍の技術も習得しており、販売の幅も広がり、これまで皆様に支えられています。
令和2年7月豪雨では、多くの住宅や商店が被災。
その凄まじさは例えられません。
当店も商品の殆どと、刺繍ミシンを失いました。
ミシンは調達できたものの、まだまだ使いこなすには時間がかかりそうです。それでも、少しずつお仕事をさせていただいています。
この先どうなるか予想がつきませんが、今出来ることを一つ一つやっていくだけです。
帽子の販売に加え、ネーム刺繍のご依頼も承っております。
コンピューターではなくレトロなミシンで
「手振り」といわれる人の手で自由に動かして刺しゅうを施すものです。
全く同じものは産まれません。
同じ文字でも入れる度に微妙に違います。
ひとつひとつがオリジナル、それが「手振り」の魅力です。